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セルロースファイバーの真実。性能と施工のポイントをプロが解説

セルロースファイバーって
グラスウールと比べてどうなの?


家づくりで聞かれることの多い質問です。
結論から言うと、セルロースファイバーは性能面で
非常に優秀ですが、やはり施工の質が何より重要です。


セルロースファイバーってどんな断熱材?

セルロースファイバーは、古紙や新聞紙を主原料にした紙系の断熱材
製造工程は意外とシンプルで、粉砕した原料に防火剤を加えて、細かい繊維状にしたものです。
施工はブローイング工法が基本。

具体的には、柱間に不織布を貼り、吹込み用ホースを
入れる穴を開け
そこから隙間なく断熱材を吹き込みます。

匿名の設計士
匿名の設計士

よほど下手くそな業者で
なければ柱間に隙間なく
充填できるので
熱橋ができにくいんです

高密度で充填されるため、施工後は微妙に膨らみ
後から石膏ボードを貼る際に少し手間がかかることも
あります。


セルロースファイバーのメリット

  1. 熱橋ができにくい
    吹込み施工で隙間なく充填できるため
    熱の逃げ道(熱橋)を大幅に減らせます。
  2. 断熱性能が安定
    密度が高く、空気の対流も少ないため
    季節問わず安定した断熱性能を発揮します。
  3. 防音性に優れる
    高密度で繊維が詰まっているので
    音を通しにくく、防音性能も高いのが特徴です。

防湿フィルムの必要性は?

メーカーの説明では、関東以南の地域であれば、壁体内結露の心配はないため
室内側で防湿処理は不要、とされています。

しかし、個人的な見解としては
日本本土で建築するなら防湿フィルムは必要だと
思います。

理由は簡単です。

冬場は室外の方が水蒸気量が少ないため
必ず室内から室外へと向かって水蒸気が流出します。

室内から室外に水蒸気が流れた場合
壁内で露点を下回ることは避けられません。

物理的に考えれば
結露は必ず起きる可能性があります

メーカーの「吸放湿性があるので湿度調整してくれる」という説明も
実際の現象とは逆で、完全に過信できません。


注意点と施工の重要性

セルロースファイバーの性能は、施工の正確さで大きく左右されます
隙間なく充填することが必須で
吹込み作業が不十分だと断熱効果は落ちます。

  • 高密度で充填されるので、石膏ボード施工時に
    注意が必要
  • 隙間や圧縮による性能低下に要注意
  • 防湿フィルムの有無で結露リスクが変わる

施工は専門業者に依頼することが前提です。
DIYや未経験業者では、性能を十分に引き出せません。


まとめ:セルロースファイバーの本音

  • 断熱性能は高い
  • 熱橋ができにくい
  • 防音性能も優秀
  • 施工精度と防湿対策が性能のカギ

グラスウールと比較すると、施工が少し手間ですが
性能面ではかなり魅力的な選択肢です。
選ぶなら、施工技術と防湿処理の理解がある業者を
必ず確認しましょう。

匿名の設計士
匿名の設計士

断熱性能と熱橋の少なさ、防音性能はさすがに優秀です。
でも、過信は禁物。。。

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