吹き付けウレタンフォームは
住宅の断熱材として広く採用されている一方で
誤解も多く語られる素材です。
一部では「寿命が短い」「化学的に不安」といった声が
聞かれますが、実際の物性や施工方法を丁寧に
見ていくと、その多くは誤った理解に
基づいています。
本記事では、吹き付けウレタンフォームの真実と誤解を
整理しながら、その性能と注意点をわかりやすく
まとめていきます。
吹き付けウレタンフォームって
ちょっと怖いよね…
化学物質だし、劣化したら大丈夫?
そんな疑問をよく聞きます。
ウレタンフォームは
名前に「ウレタン」とつくので誤解されやすいですが
正しく理解すれば非常に優れた断熱材です。
吹き付けウレタンフォーム 加水分解の誤解

まずよくある誤解――
ウレタンなら
加水分解して弱くなるのでは?
という話。
実際の現場発泡タイプは
独立気泡構造で、エーテル系の硬質ウレタンフォーム。
水や水蒸気への抵抗性が強く
熱伝導率への影響も限定的。
信頼できる製品なら長期的な断熱性能も安定しています。
対して
エステル系のウレタンは
加水分解を起こします。
吹き付けウレタンフォームの付着力と追随性:下がらない断熱

吹き付けウレタンフォームは付着力が非常に強く
断熱材が沈む心配がほぼない。
複雑な形状にも追随して隙間なく充填されるため
施工後の断熱欠損が起きにくいのが強みです。
ただし、付着力が強いため将来的に除去するのは大変。
除去コストも考慮して選ぶ必要があります。
湿気と結露:吹き付けウレタンフォームも防湿フィルムが必須

吹き付けウレタンフォームは水は通しませんが
水蒸気は通す性質があります。
そのため、壁体内結露防止には必ず
室内側に防湿フィルムを施工する必要があります。
施工後、スキン層をカットする会社もあれば
厚みを浅めに吹き付ける会社もありますが
どちらにしても防湿層設計は必須です。
施工:専門業者+工程のメリット

施工は専門業者が行い、通常2~3日で固化。
大工はその間、別作業ができるため
工務店は工程を組みやすいというメリットもあります。
気泡構造の違いと誤解

独立気泡型は高密度で、連続気泡型は透湿性が高め。
かつて「連続気泡だから結露しない」と謳われた製品もありましたが
実際には水蒸気が通る=結露の増大につながるため
イメージで建材の選定を行わないことが大切です。
吹き付けウレタンフォーム、将来のリスクと注意点

- 除去が困難で、やり直しコストが高い
- 防湿層が不十分だと結露リスク
- 厚みムラや未発泡部の断熱欠損
信頼できる施工会社選びが最重要です。
まとめ:吹き付けウレタンを選ぶ際の本音
- 高性能で長期的に安定する断熱材
- 化学的リスク(加水分解等)は現場発泡タイプでは過剰な心配
- 湿気対策(防湿層設計)は必須
- 将来の除去コストも視野に入れ
信頼できる施工会社で
匿名の設計士施工会社と防湿設計を確認することが
性能を最大限に活かす鍵です
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