家づくりを考え始めると、必ずといっていいほど迷うのが
「家財保険って必要なの?」という問題。
お客様からもよく、
建物だけ入ればよくない…?
という声を聞きます。
でも、実は家財補償は、つけていない場合に“後悔しやすい補償”の代表格。
この記事では、家財補償の考え方や必要額の決め方を、初めての方でもスッと理解できるようにまとめました。
設計士として現場で見聞きした「リアルな後悔ポイント」も織り交ぜています。

家財補償の本質は「家の中にある全部の価値」を守ること
まず大前提として、火災保険は
建物=構造そのもの
家財=家の中のモノ全て
と補償対象がまったく別。
たとえば…
- テレビ
- 冷蔵庫
- ソファ
- カーテン
- レンジ
- ベッド
- 子どもの学習机
- パソコン・タブレット
これらはすべて「家財」。
建物と家財、どちらが“生活の立て直し”に必要かな?
と考えてもらえるとイメージしやすいです。
実は…高額になりやすい“後悔しやすい事故パターン”
ここは、実際の相談でもよく出るポイントです。
●後悔パターン①:落雷で家電がまとめて故障
テレビ・ネット機器・エアコン・電子レンジ…
“ひとつ壊れる”ではなく 複数台まとめて 壊れるのが怖いところ。
→ 20〜50万円は普通に飛びます。
●後悔パターン②:台風で窓が割れて室内が水浸し
フローリングだけでなく、
ラグ・布ソファ・本棚の本・PC・ゲーム機まで被害 に。
→ 家財の方がむしろ高いこともあります。
●後悔パターン③:盗難
窃盗は「建物」ではなく「家財」。
ゲーム機・カメラ・パソコンが狙われやすい時代です。

では、家財はいくらつければいい?
基本的には
世帯人数 × 100〜150万円
が目安。
ただし、以下に該当する場合はもう少し厚めがおすすめです。
- 家電を最新モデルで揃えている
- 趣味のアイテム(カメラ・楽器・PC)が高額
- 子どもの学習用品が多い
- 仕事道具が自宅にある(デザイナー機材など)
うちは4人家族だから、400万〜600万円ってこと?
そう。
実際に見積もると“そんなにあるんだ…”と驚く方が多いです。
家財補償が“不要なケース”も一応あります
- 家電・家具をほぼ持っていない
- 単身で必要最小限の持ち物だけ
- 高額なモノが少ない
ただし…
「思ったより持ち物が高かった」問題はあるある。
最低限でも200万前後はつけておく方が安心です。
家財の見積もりを比較するコツ
家財補償は、保険会社によって
- 設定できる金額
- 付帯できる特約
- 水濡れ・破損の扱い
などが微妙に異なります。
そのため、
“複数社まとめて見積もり比較” が一番ラクで早い です。
匿名の設計士設計士としても、家づくりの打ち合わせ中に
「まず比較してみてくださいね」と案内することが多いです。
比較ツールの中では
火災保険の一括見積もりサービス
が操作が簡単で、家財額も柔軟に設定できます。
家財を検討する前に、まずは“補償の全体像”を理解しよう
家財は「どこまで持ち物を守るか」という視点ですが、
そもそも火災保険と地震保険の全体像を理解しておくほうが失敗がありません。
その基礎知識はこちらでわかりやすくまとめています。
👉 関連記事:
火災保険と地震保険の全知識|2025最新ガイド
参考外部リンク
- 消費者庁「保険トラブルに関する情報」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/insurance/ - 金融庁「保険の基礎知識」
https://www.fsa.go.jp/policy/hoken/
まとめ:家財補償は“つけて後悔なし・外して後悔ありがち”
家づくり初心者ほど
「家財の価値」を過小評価しがち。
でも、実際の生活再建に必要なのは
“モノを買い直す費用” です。
- 家電がまとめて壊れたとき
- 台風で室内が濡れたとき
- 盗難されたとき
そんな“生活に直結する部分”を守ってくれるのが家財補償。
迷ったら、まずは家族の持ち物をざっくりと棚卸ししてみる。
そして複数社比較してみる。
この2つだけで、補償のモヤモヤはほぼ解消します。


