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断熱材の厚みは何ミリ必要?|地域区分×断熱等級4〜7の最適厚み早見表【2025年版】

断熱材って、結局どれくらいの厚みが必要なんですか?

最近、お客様からこう聞かれることが本当に増えました。

正直に言うと──
断熱材の“厚み”だけを聞かれても、本当の答えは出せません。
なぜなら、
地域区分・断熱等級・使う断熱材の種類・性能(熱伝導率λ値)
ここがすべてセットで決まるからです。

でも、家づくりを考えている方にとって、
「結局どれくらい必要なの?」が分からないと比較すらできませんよね。

そこでこの記事では、
断熱等級4・5・6・7ごとの「必要な断熱材厚み」を一気に整理
しました。

途中で少し専門的になりますが、なるべく噛み砕いて説明しています。
「設計士のメモ」だと思って気楽に読んでください。


■ まず前提:断熱材は“種類によって厚みが全然違う”

たとえば同じ性能を満たす場合でも、

  • グラスウール
  • 高性能グラスウール
  • 硬質ウレタンフォーム(吹付け)
  • XPS / EPS
  • フェノールフォーム
  • 木繊維断熱材
  • セルロースファイバー(吹込み)

これらは「熱の伝えやすさ(λ値)」が違うので、必要厚みが変わります。

断熱材は“分厚いほど良い”ではなく、
性能 × 厚みの掛け算 で決まる、というのがポイントです。


■ 地域区分別|断熱等級4〜7で必要な厚みの目安(壁)

日本の断熱地域区分(1〜8地域)をまとめた地図

※代表的な熱伝導率の断熱材を例示
※あくまで参考値(実際は窓性能・日射・方位などで調整)


● 地域1〜2(北海道など)

等級グラスウール16K高性能GW14KXPS3種bフェノールフォーム1種2号
4120〜140mm105〜120mm80〜95mm60〜70mm
5160〜180mm140〜160mm105〜120mm75〜90mm
6200〜240mm180〜200mm140〜160mm100〜110mm
7260〜300mm220〜260mm180〜200mm120〜140mm

● 地域3〜4(東北・北関東・北陸など)

等級グラスウール16K高性能GW14KXPS3種bフェノールフォーム
490〜105mm75〜90mm60〜70mm40〜50mm
5120〜140mm105〜120mm80〜95mm60〜70mm
6160〜180mm140〜160mm105〜120mm75〜90mm
7200〜220mm180〜200mm140〜160mm100〜110mm

● 地域5〜6(関西・東海・関東の一部)

等級グラスウール16K高性能GW14KXPS3種bフェノールフォーム
475〜90mm65〜75mm50〜60mm30〜40mm
5105〜120mm90〜105mm70〜80mm45〜50mm
6140〜160mm120〜140mm95〜105mm60〜70mm
7180〜200mm160〜180mm120〜140mm75〜90mm

● 地域7〜8(九州・沖縄・温暖地)

等級グラスウール16K高性能GW14KXPS3種bフェノールフォーム
450〜65mm45〜55mm35〜45mm25〜30mm
575〜90mm65〜75mm50〜60mm30〜40mm
6105〜120mm90〜105mm70〜80mm45〜50mm
7140〜160mm120〜140mm95〜105mm60〜70mm

■ 読者が迷うポイント:厚みだけ見ても“正解”にはならない理由

ここ、本当に誤解してほしくないのですが…

❌ 厚い=良い

❌ 等級クリア=暖かい

これ、どちらも半分正解で半分まちがいです。

断熱材の厚みは重要ですが、
窓性能・防湿層・気密・換気計画
これらが揃って初めて “性能どおりに働く” からです。

👉 関連:
断熱材の選び方 完全ガイド|断熱等級6・7対応【2025年版】

「断熱材選びは厚みと性能のセット」と一度整理しておくと失敗しにくくなります。


■ よくある誤解

等級6なら“暖かい家”ってことですよね?

条件が揃っていれば、ですね。
断熱材だけでは決まりません。

匿名の設計士
匿名の設計士

性能は“家のチーム力”みたいなものです。
一人だけ強くても勝てません。


■ 厚みを優先しないこと

壁200mmってすごく良さそう…!

もちろん良いですが、窓性能が弱いと“そこ”から熱が逃げます。

匿名の設計士
匿名の設計士

“厚みだけ勝負”は実はあまりおすすめしません。
あくまで“総合力”で勝負するべき。

それに、厚みを持たせる場合には、壁体内結露についての検討も必要です。
→参考:過去記事「断熱材の湿気・結露対策|木造住宅を長持ちさせる核心」


■ 参考外部リンク

この2つは初心者でも理解しやすく、信頼性も高いです。


■ 断熱の厚み相談は、最終的にはプロに任せるのが一番確実

断熱材の厚みは「地域」「窓」「外皮性能」「予算」「暮らし方」で変わります。
ネットの早見表だけで判断するのは正直むずかしいです。

そんなときは、
中立の立場で相談できる第三者のサービス を使うと失敗しません。

👉
家づくりの不安を解決!住宅購入相談サービスで安心サポート【家づくり相談所】

「厚みは十分?」
「どの断熱材を選べばいい?」
迷っている人には、とても役立つサービスです。


■ 最終的な判断

うちは等級6目指したいんですが、どこから考えれば?

まず“窓”。次に“断熱材の種類”。厚みはその後です。

匿名の設計士
匿名の設計士

順番を間違えると、同じ予算でも性能は大きく変わります。


■ まとめ|厚みは“性能×地域×家全体のバランス”で決まる

  • 厚みだけでは判断できない
  • 断熱材の種類で必要厚みは大きく変わる
  • 等級は“家全体”で決まる
  • 木繊維・セルロースは厚みが必要
  • 最終判断はプロに丸投げでもOK(間違いが減る)

断熱を考えるなら、ぜひハブ記事もセットで読んでください。

👉
断熱材の選び方 完全ガイド【2025年版】

「どの断熱材を選べば後悔しないのか」「等級6と7の差は?」「予算はいくら必要?」
こうした疑問は、家づくりの段階では“ほぼ全員”が抱きます。

断熱は、一度失敗すると取り返しがつきません。
迷ったときほど、プロの“第三者”に聞くのがもっとも確実です。

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「いまの選択で合っているのか?」に自信が持てるようになります。

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