火災保険の中でも、
「水災補償をつけるかどうか」
は、多くの方が迷うところです。
お客様からはよく、
川から離れてるし、いらなくない?
という声もあります。
でも設計士として実務をしていると、
水災補償は、知らないまま外して後悔するケースが一番多い。。。
と感じます。
この記事では、
- 水災補償が必要な家・不要な家の違い
- ハザードマップの正しい見方
- 判断するときの“落とし穴”
を、家づくり初心者にもスッと理解できるようにまとめました。

水災補償って何を守ってくれるの?
水災補償が対象としているのは、
- 台風
- 集中豪雨
- 河川の氾濫
- 土砂災害
- 排水の逆流
などによって、
床上浸水・地盤面より45cm以上の浸水
が起きたとき。
つまり、
一度被害に遭うと復旧費用が非常に高額になりやすい分野 です。
床上浸水って、そんなに高いの…?
キッチン交換・床張り替え・壁補修…。
100万〜300万円台は普通にあります。
「川から離れている=安全」は、もう通用しない時代
令和以降、全国で
- 内水氾濫(雨が処理しきれず溢れる)
- ゲリラ豪雨
- 都市部での浸水
が増えています。
特徴は、
“川がない場所でも浸水する” ということ。
実際に国土交通省のデータでも
「水害リスクは都市部ほど高まっている」
と報告されています。

ハザードマップの“正しい見方”を知らない人が多い
水災の判断で一番大事なのは、
ハザードマップの見方 です。
でも、よくある誤解があります。
●誤解1:「色が付いてない=安全」ではない
市街地では情報が更新されておらず、
“リスクが反映されていない”場合があります。
●誤解2:洪水だけしか見ていない
本来は
- 洪水
- 内水
- 土砂災害
の3種類すべてを確認する必要があります。
●誤解3:標高だけで判断しない
盛り土された住宅地は、表面は高くても
排水経路が弱く浸水しやすいケース があります。
色がついてないから安心と思ってました…。
むしろ“更新されていないだけ”のエリアは注意が必要です。
参考外部リンク
- 国土交通省・ハザードマップポータル
https://disaportal.gsi.go.jp/ - 国土数値情報(浸水リスク)
https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/
水災補償が必要な家の特徴
✔ 周辺に低地が多い
道路が家より高い位置にあると浸水しやすくなります。
✔ 宅地造成地・谷筋の地形
造成地は排水能力が弱くなりがち。
✔ 過去に冠水履歴があるエリア
自治体の防災資料で確認できます。
✔ 家の「高さ」が足りない
基礎高さが低い住宅は水が侵入しやすいため要注意。
「いらない」と判断しても良いパターン(少ない)
- 高台で周囲も高台
- 造成ではなく自然地形
- 内水リスクが極めて低い(下水処理能力が高い地域)
ただし…
“水災なし”にすると保険料は確かに安くなりますが、後悔リスクも上がります。
水災補償の保険料は、比較しないと実は損をする
水災補償は
保険会社ごとの条件差が大きい のが特徴です。
- 水災の基準
- 保険料の設定
- 地域の扱いの違い
などが会社ごとにバラバラ。
そのため、
複数社の見積もりが最も効率的 です。
家づくりの打合せでも、
まず一括見積もりで相場感をつかむと失敗が少ないですよ。
と案内することが多いです。
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水災を考える前に、まずは保険全体像を把握すると迷わない
火災・地震・家財・水災…
一つずつ判断すると難しいものですが、
全体の仕組みがわかるとスッと理解できます。
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初心者の方はこの流れが一番失敗しません。
まとめ:水災補償は「判断の仕方を知らないと」後悔しやすい
水災のポイントは、
川よりも“地形と排水”が重要 だということ。
- 都市部でも浸水する
- 色がないエリアでも浸水する
- 一度水害になると復旧費用は高額
- 水災なしは判断ミスが起きやすい
迷ったら
ハザードマップを正しく見て、複数保険会社の見積もりを比べる。
これが最も合理的で、最も後悔の少ない選択です。


