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“とにかく分かりやすい”直下率|初心者でも一瞬で理解できる耐震のキホン

直下率って…なんか難しそう。

初めて聞いた方からは、いつもこんな声をいただきます。

でも安心してください。
直下率=“上の階の壁や柱の下に、ちゃんと下の階の壁や柱がある割合”
この一点を押さえれば、ほぼ理解したも同然です。

私は普段、富裕層向け注文住宅の設計をしていますが、
構造の話をできるだけ“専門用語ゼロ”で伝えるのが密かなこだわりです。

この記事では、エンドユーザーさんによく話す“本当に分かりやすい直下率の話”をそのまま書きます。


■直下率って何?

直下率が悪いと地震に弱いって、どういうこと?

上の重さを“そのままストンと下に流せる家”ほど強いんです。

匿名の設計士
匿名の設計士

家は地震が来ると 横にゆすられながら“縦方向の重さ”も揺れます。
このとき、1階に受け皿(壁・柱)がきちんと並んでいないと、
荷重が“遠回り”になり、弱い部分に力が集中します。


■超シンプルに例えると…

🍱「二段重ね弁当」だと考えてみてください

  • 上段の“重さ”を
  • 下段の“仕切り”で支える

これが整っていれば崩れにくい。
これが 直下率=整列している割合 です。


■直下率が悪いと何が起きる?

1つだけ覚えればOKです。

➡ 荷重の“逃げ道”が曲がり、弱い部分に応力が集中する。

すると…

  • 壁がない部分に力が集まる
  • 床や梁がねじれる
  • 偏心率(重心と剛心のズレ)も悪化

結果、地震時に壊れやすい“弱点の家”が完成します。

上階と下階の壁が揃っている家と揃っていない家の比較図

■直下率はどのくらい必要?

実務では以下が“最低限の目安”です。

  • 耐震等級2:70%程度
  • 耐震等級3:80〜85%以上(理想は90%)

※あくまで一例で、建物形状や構造種別によって変わります。
※壁だけでなく柱の直下率も重要です。


■よくある誤解①

「吹き抜けがある家は直下率が悪い=地震に弱い?」

吹き抜け好きなんだけど…もう無理なの?

大丈夫です。
吹き抜けが悪いんじゃなく、“どこで欠けているか”が重要なんです。

匿名の設計士
匿名の設計士

吹き抜けは

  • 力の流れを分断する
  • 直下率を下げる
  • 床剛性を下げる

という弱点がありますが…

➤ 耐震壁の位置調整/梁の増設/構造計算

で十分カバーできます。

吹き抜けがある場合の耐震壁配置の悪い例

■よくある誤解②

「間取りが自由な家=直下率が低い?」

自由に見えて、実は“ちゃんと構造が計算されている家”ほど自由なんです。

乱暴に言うと…

直下率が悪い家 → 設計の自由度が下がる(危なくてできない)

直下率が良い家 → 地震に強く、間取りの発想も広がる


■直下率が悪い間取りの例

  • 1階に大開口
  • 吹き抜けが大きい
  • 2階に個室が密集
  • L字・コの字など複雑な形状

■直下率が良い間取りの例

  • 1・2階の壁が縦にそろっている
  • 階段・吹き抜けの位置が中央に偏らない
  • 大開口は片側だけに偏らせない
直下率の良い間取りと悪い間取りの簡易比較図

■直下率を改善する方法

壁の位置を揃える(最重要)

2階の壁の位置に合わせて、1階にも壁を配置します。

耐力壁を分散させる

家の四隅、中央など“バランス良く”配置。

金物補強

直下率改善とセットで必須。

梁・床の剛性UP

直下率が低い場合でも、構造計算で補えるケースが多い。


■参考外部リンク


■参考過去記事

直下率は、耐震性能の「基礎の基礎」です。
耐震全体の考え方を整理したい方は、こちらもぜひどうぞ。
耐震改修・住宅構造ガイド|後悔しない家づくりのポイント


■広告上手≠技術が高い工務店

家づくりやリフォームの相談を受けていると、
「どの工務店に頼めば失敗しないのか?」
という質問を必ずいただきます。

正直なところ、耐震・断熱・自然素材・大工の技量…
どれも“会社によって大きく差が出る”部分です。

しかも、広告が上手い会社が必ずしも技術が高いとは限りません。
むしろ、地域でコツコツと実績を積んできた工務店ほど、広告をあまり出していないことも多いのです。


■資料請求で比較すると、良い会社はすぐに分かる

設計士の立場から言うと、
1社だけで決めるより、複数社の提案を比較した方が、結果的に「地震に強い・快適・コスト適正」な住まいになる確率が高いです。

ただ、個人で“地域の優良工務店だけを見つける”のは正直むずかしい作業。

そこで僕が相談者さんにすすめているのが、
ハウジングバザール(無料の工務店紹介サービス)です。

  • 地域密着の優良工務店だけ紹介
  • 自然素材・木の家に強い会社が中心
  • しつこい営業なし
  • 工務店の資料や提案書が無料
  • 建築業界出身スタッフに専門相談できる
  • 木の家の“家づくり小冊子”も無料で取り寄せ可
  • 実際に口コミでも評価されている

特に、
「耐震+断熱+自然素材」
のような“複合的な相談”をしたい人には、非常に相性が良いサービスです。

Yahoo!知恵袋でも「地元工務店探しに便利」といった声が多く、僕自身も信頼できるサービスだと感じています。


■最初の一歩は“比較すること”から

耐震補強も、間取り変更も、断熱改修も、
「誰に頼むか」で仕上がりと費用が本当に変わります。

まずは気軽に資料を取り寄せて、
“自分に合う会社かどうか” を確かめてみるのが一番です。

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