構造用合板を張り替えれば耐震性は上がる?結論は「ケースバイケース」
合板を張り替えれば強くなるんですよね?
結論:劣化した合板の張り替えは“意味はある”けれど、
それだけで地震に強い家にはなりません。
耐震性は「壁」だけで決まるものではなく、
床や屋根などの“水平構面の強さとのバランス” がとても重要だからです。

なぜ“水平構面”が重要なのか?|地震力の通り道を理解する
壁だけ強くすると逆に危険?
筋交いや耐力壁を増やせば安心じゃないの?
実は、それだけだと“家全体の力の流れ”が乱れてしまうんです。
地震力は、
壁 → 床(水平構面) → 基礎
という順番で伝わっていきます。
もし壁だけを強くすると…
- 床の強度が不足している
- 合板の劣化でせん断強度が弱い
- 火打ち金物が不十分
こんな場合は、床に力が集中して破壊される危険があります。

水平構面の“剛性”が足りないと起きること
- ねじれ(偏心)が増える
- 壁の強さが十分に発揮されない
- 吹き抜け・大開口との相性が悪くなる
- 柱・梁の接合部に負担が集中する
つまり、家全体の耐震性能を引き出すには
縦の壁だけでなく、横の面の強さを揃えること が欠かせません。
構造用合板の張り替えが効果を発揮するケース
以下のような場合は、合板の張り替えは効果◎ です。
床・壁の合板が劣化している
- 湿気でふやけている
- 黒ずみ・カビ
- 釘が効いていない
- 古いJAS規格前の合板
合板の強度は劣化すると一気に落ちます。
参考外部リンク:建築研究所
→ https://www.kenken.go.jp/japanese/research/mtr/list/annual/h13/pdf/za_05.pdf
火打ち金物が足りない or 施工不良
床が“カタい板”として働くには、
火打ち金物・金物接合・合板の釘ピッチ が正しく施工されている必要があります。
合板の張り替え+金物補強はセットで考えると効果が高いです。
共通:ただし「張り替えだけでは不十分」なことが多い
構造用合板を張り替えるだけでは
耐震性能の底上げは限定的。
壁量・直下率・偏心率とのバランス設計が必須です。
水平構面を強化する正しい方法
構造用合板を適切な厚みで張る
一般的には
床:24mm/壁:9〜12mm の合板を使用します。
釘ピッチを守る(超重要)
釘の間隔なんて気にしないでしょ?
とよく言われますが、これが一番大事。
- 周囲:@100mm
- 中央:@200mm
これが守られていない合板は 耐震強度が半減 します。
火打ち金物・梁接合部の補強
構造用合板を強くしても、金物が弱いと意味がありません。
診断→不足箇所→追加補強 の流れが必要。

壁・水平構面の“バランス設計”が耐震の本質
耐震リフォームは
1か所だけ補強すれば強くなる ものではありません。
- 壁量
- 直下率
- 水平構面
- 偏心率
これらがセットで揃って初めて
設計どおりの耐震性能が発揮されます。
耐震は“局所的に盛る”より“全体を整える”が正解です。
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耐震の全体像は次の過去記事でわかりやすく整理しています👇
→ 耐震改修・住宅構造ガイド|後悔しない家づくりのポイント(内部リンク)

