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木造住宅の部分耐震改修|効果・費用・失敗例【2025年法改正対応】

木造住宅の耐震改修でよく相談を受けるのが、
「部分耐震改修でどこまで地震に耐えられるか」という疑問です。

耐力壁を一部だけ補強すれば
十分じゃないですか?

匿名の設計士
匿名の設計士

部分的な改修でも効果はありますが、
想定以上の地震には
脆弱になるリスクがあります。

特に最近の2025年4月の法改正により、リノベーション物件も耐震診断と構造検討が義務化されました。
これにより、「古い木造住宅を部分的に直すだけ」という考え方は、やや危険になってきています。

木造住宅で一部壁や接合部を補強する部分耐震改修の模式図

部分耐震改修の効果と限界

部分耐震改修とは、壁や筋交い、接合部の一部を補強する方法です。

● 効果があるケース

  • 特定の弱点が明確に判明している住宅
  • 軽度~中程度の地震に対する安全性を確保したい場合
  • 改修費用を抑えたい場合

● 効果が限定的なケース

  • 建物全体に偏った荷重や古い接合部が多い場合
  • 大地震(震度6強以上)への耐性は部分改修では不十分
  • 将来的に増築やリノベーション予定がある場合
匿名の設計士
匿名の設計士

部分改修だけでは安心できないこともあります。
特に構造的に偏った木造住宅は、全体的な耐力壁補強を視野に入れるべきです。


費用の目安と注意点

筋交いや耐力壁を追加した部分耐震改修の施工写真

部分耐震改修は費用を抑えられるメリットがあります。

一般的には50~150万円程度で施工可能ですが、建物の状態や施工範囲によって大きく変動します。

  • 接合部補強や筋交い追加:1箇所あたり数万円~数十万円
  • 壁補強+耐力計算:全体で数十万~100万円前後

失敗例の共通点

  1. 耐力壁の不足を見落とし、補強範囲が不十分
  2. 断熱や内装を理由に壁補強を避けた結果、地震時の倒壊リスクが残る
  3. 法改正後の耐震診断を無視し、リノベーション時に追加工事が発生
リノベーション時に必要な耐震診断と補強手順を示したフロー図

2025年4月法改正によるポイント

2025年4月の改正では、リノベーションや増築の際に耐震性能の確認・必要に応じた補強が義務化されました。

  • 古い木造住宅でも、改修・増築時には耐震診断が必須
  • 部分補強のみで済ませる場合も、耐力計算の提出が必要
  • 「見た目や間取りだけ」を優先すると、法的に問題になることも

部分改修だけでも
大丈夫じゃないの?

匿名の設計士
匿名の設計士

法改正で、最終的には構造全体の安全性を確認することが必須になりました。


匿名の設計士
匿名の設計士

部分耐震改修の詳細な基礎知識や全体改修との比較は、
ハブ記事:『耐震改修・住宅構造ガイド|後悔しない家づくりのポイント【2025年版】』
(https://sumai-knowledge.com/taishin-renovation/taishin-house-check/)
にまとめています。

部分耐震改修の範囲や費用感、法改正後の対応は専門家の判断が重要です。
自分の家がどの程度補強すべきか迷った場合は、無料で相談できる
【家づくり相談所】を活用すると、現地調査や耐震計算のサポートを受けられます。

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